(the low of causality)のゆあん様からいただきました。

虎兎VS新型三人衆


アムロとカミーユ、ジュドーの3人が並んでテレビを観ている。
休憩を含めて丸1日。
やっとアムロがリモコンを手にしてテレビを消した。

「資料だからと強制された割には…面白く観られたな。カミーユはどう思う?」
「ええ、僕もアムロさんと同じ意見です。ちゃんとエンターテイメントしていて予想外に楽しめました」
「ジュドーは……聞くまでもないな」
「ふふ、凄い夢中でしたよね。ぽかーんと口開けちゃって。まだまだ子供だな」
「ち、違うよ!俺はただ、ちょっと…いろいろ考えちゃって…」
「考える?シンプルな勧善懲悪ものだぞ。何を考えるんだ」
「えと…その…」
「ああ、ジュドーはワイルドタイガータイプだからな、いろいろ感慨深いんだろう」
「ちょっと、アムロさん!オレ最年少だよ!?例えるなら折紙サイクロン辺りじゃないの?よりによってオジサンはないよ!?」
「いやぁ、苦労人というか、熱血キャラというか…楓ちゃんをリィナちゃんだと考えれば、ほら」
「アムロさん。ガサツな所が似てるって、はっきり言ったらどうです?」
「厳しいな、カミーユは。さしずめバーナビーだ」
「バーナビー?僕が?違いますよ、バーナビーはクワトロ大尉でしょ」
「シャアだって?それじゃバーナビーが可哀想すぎるだろ」
「でも、バーナビーって赤いじゃないですか。それに金髪のハンサムだし」
「ええ〜っ、クワトロさんはスカイハイだよ。金髪ハンサムのド天然。似てない?」
「うーん、それもピンとこないな。シャアは悪役だぞ。ルナティックじゃないか?」
「いいえ、大尉はバーナビーです」
「俺はカミーユに近いと思うよ、バーナビーは」
「ダメダメ、アムロさん。カミーユはブルーローズだって」
「はあっ!?ジュドー、今何て言った!?」
「そうか、カミーユはブルーローズか。うんうん」
「アムロさんまで!なに納得してるんですか!」
「だってブルーローズはワイルドタイガーに惚れるだろ?ジュドーには好都合じゃないか」
「だから、なしてオレがオジサン?まあ、ブルーローズに惚れられるのは…その…嬉しいけど…」
「照れるな、気持ち悪い。だいたい僕はブルーローズじゃない。ロックバイソンだ」
「……ま−た無茶言ってくれちゃって」
「……無いモノねだりだか」
「どうして!?僕は空手の黒帯ですよ、ピッタリじゃないですか!」
「ダメ!カミーユはブルーローズ!アイドルヒーローなの!」
「誰が、あんな衣装着るかよ!」
「ぜったい似合うって!化粧なしでもいけるから!ね?」
「ジュドー、貴様…歯を食いしばれ!」
「まあまあ、カミーユもジュドーも。落ち着けよ。ちょっと訊きたいことがあるんだ」
「何ですか?」
「俺を例えるなら、どのヒーローだと思う?」
「アムロさんか…うーん…」
「決まってるじゃないですか。ポジション的にもファイヤーエンブレムですよ」
「カミーユ。君はブルーローズだ。ドラゴンキッドへの妥協も許さない」
「ええっ、アムロさん!?」
「カミーユはお色気担当だ。露出を下げるな」
「はい、決まり!カミーユはブルーローズね!んでアムロさんがオカマキャラ」
「オカマじゃない!ファイヤーエンブレムだ!社長なんだぞ!」
「ジュドー、いい加減にしろ!アムロさんも何やってんですか、そんな所で!」
「ファイヤーエンブレム、行きまぁす!」
「カミーユがブルーローズでオレがワイルドタイガーか……ひゃっほう!」
「俺は男だ!ロックバイソンだ!修正してやるぅ!」

☆☆☆

「およ?どうした、バニー、ガンダム界のヒーロー達だぜ。会いたかったんだろ?」
「…………あぁ、帰りたい」
「あんだよ、時空を越えてロボット工学を語り合うのぉ☆とか言ってたじゃねぇか」
「それ、僕の真似ですか?僕はそんな風にクネクネしゃべりませんよ」
「固いこと言うなって。なんかすげぇ楽しそうだし、俺達もさっさと混ざろうぜ」
「あなたって人は、どこまで鈍いんです。あれは”楽しそう”なんかじゃない!”アホ”なんです!」
「アホ?」
「ニュータイプがあんな下らない事で争うなんて……いや、違う。これは何かの間違いだ。僕は信じないぞ!だって、ニュータイプは――」
「アホたぁ良い!俺達と同じじゃねぇか!」
「俺”達”?」
「行くぞ、バニー!時空を越えたヒーローになるぞ!」
「…………あぁ、帰りたい」

飛ぶように駆けていく虎徹と、結局は付いていくバーナビー。
ニュータイプの3人は未だトラブルの真っ最中だが、果たして…!?